4月号「対象者のニーズの掘り起こしについて」

 

 今月の配信を担当します田中千恵美と申します。4人のワーキングメンバーの中で唯一の看護職(保健師)です。今回は対象者のニーズの掘り起こしについて考えてみました。

 

 産業保健において、産業医面談が実施される状況として主に以下の点が想定されます

①長時間労働

②高ストレス者

③健康診断等(定期健診や特殊健診など)からの結果から就業判定等が必要とされる場合

④事業所の担当者等からの面談依頼

⑤本人が希望する場合

 上記をまとめると、法令で定められている場合と事業所や本人が産業医の支援内容を理解したうえで、面談を希望する場合です。

 

 この場合、法令の事項に該当しない場合や、事業所や本人が面談を希望しないとこれ以上の支援が期待できないという事になります。そこで想定されるのが、以下の点です。

・支援が必要な状況なのに、本人や周りがそれに気づいていない

・困っているのに、誰に相談していいのかわからない

 

 弊社の保健師活動の基本的な方針として、保健師の面談対象を「働くすべての人を対象に面談を実施する」としています。面談の会話のきっかけを健診結果の振り返りとはしていますが、あくまで、面談対象者及びそのご家族等を支援の対象としています。

 本人と本人を取り巻く人々がある程度問題のない状況でないと、安心して仕事もできないし、安心して仕事ができる状況でないと家庭生活も安定しないからです。

 

 一見、健診結果も概ね問題なく、近々としては産業保健の支援の対象ではないと思われる方が、人間関係や仕事の進め方、家庭問題等でストレスを抱えている、身体の不調について誰でも我慢していることと思い込んで医療機関受診の機会を逃している、ということはよく見られます。これも、丁寧な情報収集とある程度面談で本人と会話を重ねていく過程で引き出されることが多いのです。

 女性で毎月の月経に伴う症状がつらいという情報を得て、丁寧に聞いてみるとかなりその症状がひどいが、誰でもそんなものと思っており、他の人に気軽に聞くこともなく長年我慢しているということもあります。婦人科の受診を勧め、かなり楽になったという事例もあります。

 また、気になる症状があるものの、どの診療科に行ったらいいのかわからない方も多いようです。

 看護職の事前の幅広い対象者の面談を活かして、必要とされる方に、産業医をはじめとする様々な支援を多くの方に届けることができればと思います。

 

 また「健康管理2022年4月1日発行」の中で産業保健師リレー記事に私の原稿が掲載されました。その中に「産業保健に関するワーキンググループ」の活動も一部紹介しています。

興味のある方は、是非ご参照ください。

                         

                        2022年4月

                        田中 千恵美

4月号「対象者のニーズの掘り起こしについて」

 

 今月の配信を担当します田中千恵美と申します。4人のワーキングメンバーの中で唯一の看護職(保健師)です。今回は対象者のニーズの掘り起こしについて考えてみました。

 

 産業保健において、産業医面談が実施される状況として主に以下の点が想定されます

①長時間労働

②高ストレス者

③健康診断等(定期健診や特殊健診など)からの結果から就業判定等が必要とされる場合

④事業所の担当者等からの面談依頼

⑤本人が希望する場合

 上記をまとめると、法令で定められている場合と事業所や本人が産業医の支援内容を理解したうえで、面談を希望する場合です。

 

 この場合、法令の事項に該当しない場合や、事業所や本人が面談を希望しないとこれ以上の支援が期待できないという事になります。そこで想定されるのが、以下の点です。

・支援が必要な状況なのに、本人や周りがそれに気づいていない

・困っているのに、誰に相談していいのかわからない

 

 弊社の保健師活動の基本的な方針として、保健師の面談対象を「働くすべての人を対象に面談を実施する」としています。面談の会話のきっかけを健診結果の振り返りとはしていますが、あくまで、面談対象者及びそのご家族等を支援の対象としています。

 本人と本人を取り巻く人々がある程度問題のない状況でないと、安心して仕事もできないし、安心して仕事ができる状況でないと家庭生活も安定しないからです。

 

 一見、健診結果も概ね問題なく、近々としては産業保健の支援の対象ではないと思われる方が、人間関係や仕事の進め方、家庭問題等でストレスを抱えている、身体の不調について誰でも我慢していることと思い込んで医療機関受診の機会を逃している、ということはよく見られます。これも、丁寧な情報収集とある程度面談で本人と会話を重ねていく過程で引き出されることが多いのです。

 女性で毎月の月経に伴う症状がつらいという情報を得て、丁寧に聞いてみるとかなりその症状がひどいが、誰でもそんなものと思っており、他の人に気軽に聞くこともなく長年我慢しているということもあります。婦人科の受診を勧め、かなり楽になったという事例もあります。

 また、気になる症状があるものの、どの診療科に行ったらいいのかわからない方も多いようです。

 看護職の事前の幅広い対象者の面談を活かして、必要とされる方に、産業医をはじめとする様々な支援を多くの方に届けることができればと思います。

 

 また「健康管理2022年4月1日発行」の中で産業保健師リレー記事に私の原稿が掲載されました。その中に「産業保健に関するワーキンググループ」の活動も一部紹介しています。

興味のある方は、是非ご参照ください。

                         

                        2022年4月

                        田中 千恵美